けんちゃん#6
今回も赤坂ドリブンズ所属・園田賢プロの登場した、「麻雀の匠 園田賢#6」の内容に沿ってお送りします。
ネタバレが嫌な方は、先に動画からご覧ください。
https://youtu.be/N0k4W88gAWQ
前局は園田さんが裏ドラを乗せて3900点をアガりました。
ロン ドラ 裏ドラ西家手牌
今局は南二局・南家で迎えた園田さん。
ドラ 南家配牌
この配牌からは役なしリーチやを重ねてポンした1000点アガリも考えられます。
アガリ形の例は
リーチツモ ドラ
ロン ポン
これをふまえた上で、園田さんの手順を追ってみましょう。
ツモ 打
ツモ 打
親の第一打でが切られたものの、がアンコになり、一ハンがつき、ダマテンでもアガれるようになりました。
ツモ 打
ツモ ツモ切り
ツモ ツモ切り
ツモ ツモ切り
ツモ 打
ツモ ツモ切り
ツモ ツモ切り
ツモ 打
ツモ 打
ツモ 打リーチ
でこの手牌。
南家手牌
園田さんはターツを払って(切って)マンズとソーズメンツを残した形にしました。
ここで園田さんのリャン(2)シャンテンの形に戻ってみましょう。
南家2シャンテン
この形にを引くと
南家1シャンテン
この手牌になり、テンパイする牌はでどれを引いてもリャンメン待ちになります。
さらにここにを引くと、マンズターツかピンズターツを払って、
手牌A
とか
手牌B
こんなイーシャンテンにも受けられるわけです。
手牌Aなら受け、手牌Bなら受けで、先にマンズが埋まればツモアガリしやすい待ちでしかも相手リーチと勝負になった時でも勝ちやすい待ちにもなります。(山にも残っていそうな待ちでもある)
そして園田さんがリーチ後、ツモ切りが続く中、上家がをカン、新ドラはとなりました。
リンシャン牌をツモ切って上家からリーチが入ります。
とここでいつもならリーチ者の捨牌をチェックする所ですが、全体の捨牌、一段目(六巡目まで)を見てみましょう。
東家捨牌
南家捨牌
西家捨牌
北家捨牌
この捨牌をよく見比べてみてください。
東家と北家の、南家と西家の、南家と西家の、東家と南家の、南家と西家の、南家と北家の
、東家と西家の、東家と北家のと、六巡で八組の同じ牌がペアで切られています。
これは典型的なトイツ場の捨牌で、牌が横に伸びる(シュンツ)よりも縦に重なりやすい(トイツ・アンコ)場であるのを示しています。
園田さんの手牌のアンコにも違和感があります。
役牌がアンコになる時は多いわけではないですから。
トイツ場の傾向が強いかどうかは「六巡で二人以上が同じ牌を切っているペアが五組以上」だと言いました。
今局もこれに当てはまっていて、それを頭に入れた上で親の捨牌を見てみましょう。
東家捨牌
リーチ宣言牌のはツモ切りで手牌と関係ないと見て、この捨牌で気になるのはターツ落としや切りと早い巡目からが切られていて、タンヤオやピンフであれば真ん中の5に近い牌は必要牌のはずにもかかわらず切られています。(くっつきにも3~7は必要牌)
ということはシュンツのいらない手、トイトイやチートイツといったトイツ系手役ではないか?と推測できるわけです。
ここで先ほど出てきたトイツ場だろうという仮説と組み合わせると、ますます確信に近くなってきます。
トイツ系手役にスジは関係ありませんから、こういうリーチに対してスジの牌を切って放銃しないよう、気をつけましょう。
親の捨牌のマンズターツ、ピンズターツを切る裏にはどの牌があるのか考えてみると、役牌やドラが考えられます。
このリーチで言えば場風でドラのだけは切ってはいけません。
園田さんと上家の親の二軒リーチが入ったまま、流局しました。
上家の手牌は
カン ドラ カンドラ東家手牌
で、ツモり四暗刻でドラとカンドラのシャボ待ち、リーチ・三暗刻・トイトイ・ドラ3かリーチ・三暗刻・トイトイ・南・ドラ3のどちらが出ても倍満24000点のテンパイでした。
他家手牌は
西家手牌
北家手牌
北家の必要なのうちは南家にアンコ、は西家にアンコでした。
このように特定のスジが1人や2人に集中しやすいのが、トイツ場の特徴です。
それによってシュンツが完成しなくなり、他家にもターツの牌が重なってトイツになったりアンコになったりするわけです。
捨牌は
東家捨牌
南家捨牌
西家捨牌
北家捨牌
今回のまとめ
・捨牌を見てトイツ場の傾向が強いとわかった時、相手にもトイツ系手役(トイトイかチートイツ)が入っている可能性が高い
・トイツ系手役にスジは通らない
・ターツ落としの裏に役牌やドラあり