ばっしー#3
今回もU-NEXTパイレーツ所属・石橋伸洋プロの登場した「麻雀の匠 石橋伸洋#3」の内容に沿ってお送りします。
ネタバレが嫌な方は先に動画からご覧ください。
https://youtu.be/OhWDNpCAI4c
前局は下家が一発で赤をツモってリーチ・ピンフ・一発・ツモ・赤・三色同順の跳満アガリを決めました。
リーチツモ ドラ 裏ドラ下家手牌
点棒状況は
東家 22000 石橋さん
南家 45000
西家 14000
北家 19000
東三局・東家の石橋さん目線で進めていきます。
配牌は
ドラ 東家配牌
これはすでにマンズ八枚+字牌一枚でもう少しマンズを引くか字牌が複数トイツになればマンズのホンイツかチンイツを考える手です。
ピンズがくっついてリャンメン受けになればピンフ・ドラの手も考えられますが、ここはマンズの染め手(ホンイツかチンイツ)になるかどうかがこの手の分岐点になるでしょう。
アガリ形の例は
リーチツモ ドラ
ロン ポン
リーチロン
ホンイツ+ドラ+役牌=満貫、ホンイツ+ドラ+一気通貫=満貫、ホンイツ+役牌+役牌=満貫など、ホンイツで鳴いても最低満貫になるような組み合わせを、染め手にする時は考えておきましょう。(メンゼンのホンイツは3ハンあるので満貫にするのは楽ですが)
それでは、石橋さんの手順を見てみましょう。
ツモ 打
第一ツモで西が重なり、頭候補ができました。(は頭と考えず、一気通貫などを考える)
ツモ 打
ここでをツモってきて一気通貫まであと一歩の所まで来ました。(を引くだけ)
ツモ 打
ここで役牌の発をツモってこれが重なれば鳴いても満貫以上が確定するため、発がトイツになるルートも確保しておきます。
三巡目、上家から切られたを石橋さんがポン。
ポンした手牌は
ポン東家手牌
次巡ツモ 打
ここで一気通貫が完成してホンイツ・一気通貫・ドラの満貫テンパイになりました。
この巡目でが二枚切られて石橋さんからはが三枚見えている状態で残り一枚です。
タンキ待ちにすると地獄待ち(場に二枚見えて残り一枚のタンキ待ち)で、この残り一枚がワンパイ(王牌:流局時に残る14枚のこと)にあればアガリ確率は0%になってしまいます。
それよりはまだションパイ(生牌:まだ場に切られていない牌)のタンキ待ちに受ける方がマシだということです。
なのでここは切りのタンキ待ちに受けました。
次巡ツモ 打
ここで東をツモって八万切りとします。
ここで少し考えてもらいたいのですが、オタ風(役牌ではない字牌)のをポンしたこの手牌と捨牌を他家から見ると、
東家捨牌
ポン ドラ東家手牌
この捨牌とオタ風ポンで最初に想像されるのはマンズのホンイツで、123の三色なら第一打では切らないですし、チャンタでもそれは言えるわけです。
となるとマンズの一気通貫やマンズのホンイツあたりだろうというのが当然でしょう。(あと考えられるのはトイトイくらい)
この局は石橋さんが親で、は石橋さんにとってダブ東(場風と自風の二ハン)になります。
マンズのホンイツの親にダブ東をポンされるとホンイツ・ダブ東だけで12000点以上が確定してしまうため、他家から見ると最初に警戒する牌になってしまいます。(最悪、18000点以上もありうる)
それを承知の上で石橋さんは切り。(待ちはあと二枚なのもある)
その同巡、上家が切りで石橋さんがロン。
ロン ポン ドラ東家手牌
ホンイツ・一気通貫・ドラの12000点のアガリとなりました。
他家の手牌は
南家手牌
西家手牌
北家手牌
上家(北家)はドラ受けがあり、赤入りのマンズ一気通貫のイーシャンテンで、満貫になりそうな手牌でした。
たった六巡で決着がついてラッキーといった所でしょうか。
今回のまとめ
・ホンイツ+役牌+ドラ=満貫、ホンイツ+一気通貫+ドラ=満貫、ホンイツ+役牌+役牌=満貫など、鳴きホンイツで満貫になりやすいパターンを頭に浮かべる(ドラ=赤牌にも置き換える)
・タンキ待ちにする時は基本的に枚数の多い待ちに受ける(場に二枚切られたタンキ=地獄待ちはワンパイにあるとアガリ0%)
けんちゃん#8
今回も赤坂ドリブンズ所属・園田賢プロが登場した「麻雀の匠 園田賢#8」の内容に沿ってお送りします。
ネタバレが嫌な方は先に動画からご覧ください。
https://youtu.be/1vPcMcq36D4
前局は園田さんのリーチに下家が一発で当たり牌を出し、リーチ・一発・赤2、満貫のアガリを決めました。
手牌は
リーチロン ドラ 裏ドラ南家手牌
点棒状況は
東家 36500 園田さん
南家 14400
西家 14600
北家 34500
と、微差のトップ目でラス前を迎えました。
この点棒を見て気づくのは、東家対北家、南家対西家の構図になっていることです。
トップ争いが東家と北家の間で、また、三着争いが南家と西家の間で行われているわけです。
では、南三局・東家の園田さん目線で進めていきます。
園田さんの配牌は
ドラ 東家配牌
配牌を見ると赤もドラもない手でトイツが四組。
ここからポンするとなると鳴きづらそうなあたりはポンしないとアガリは見えません。
トイトイ狙いの場合、鳴きにくいあたりがアンコになるとトイトイを意識する境界線になりそうです。
そうなると、鳴いていくよりもメンゼン、チートイツ70~80%くらいの感覚で進めるのが良いでしょう。
アガリ形の例は
ロン ドラ
リーチツモ
ツモ 打と5トイツでもうイーシャンテン
ツモ 打リーチでこの手牌になります。
東家手牌
このテンパイはと持っており、その間の待ちであれば悪くない待ちだろうと考えます。
これはイーぺーコーのカンチャン待ちでも言えることで、のようなカンチャン待ちでも、まわりのを1人で押さえている分、多少、アガりやすいと言えます。
後は端(1や9)に近い8待ちであるのもリーチに踏み切った理由になるでしょう。
では、園田さんのツモ牌を見てみましょう。
ツモ ツモ切り
ツモ ツモ切り
ツモ ツモ切り
ツモ ツモ切り
ツモ ツモ切り
ツモ ツモ切り
ツモ ツモ切り
ツモ ツモ切り
ツモ ツモ切り
ツモ ツモ切り
ツモ ツモ切り
ツモ ツモ切り
14巡目、上家からリーチが入りますが、そのリーチ宣言牌に園田さんがロン。
アガリ形は
リーチロン ドラ 裏ドラ東家手牌
の裏ドラが二枚乗り、リーチ・チートイツ・裏ドラ2の12000点のアガリとなりました。
他家の手牌は
南家手牌
西家手牌
北家手牌
北家はタンヤオテンパイにピンフがつきリーチしましたが、リャンメンの好形に変化したがために放銃になってしまいました。
当面のライバルの二着目から12000直撃で園田さんトップの可能性が高くなりましたね。
今回のまとめ
・チートイツでのようなトイツ+タンキ+トイツ形の場合、間のタンキ待ちは少しアガりやすい(イーぺーコーも同じ)
ばっしー#2
今回もU-NEXTパイレーツ所属・石橋伸洋プロの登場した「麻雀の匠 石橋伸洋#2」の内容に沿ってお送りします。
ネタバレが嫌な方は先に動画からご覧ください。
https://youtu.be/cXGCCTrJbgQ
前局は対面が下家リーチに満貫を放銃しました。
リーチロン ドラ 裏ドラ下家手牌
そのアガリの次局・東二局、南家の石橋さん目線で進めていきます。
配牌は
ドラ 南家配牌
マンズとピンズで2メンツ完成ですが、他メンツ候補があまりなく、頭もまだない状態です。
にくっつけて1ブロックになりそうですが、他にくっついても愚形になるのが見えていて、ターツになっても弱いブロックになりそうです。
あとは頭をどこかで作る必要があり、役牌を重ねた1000点、タンヤオ、タンピン(タンヤオ・ピンフ)、役なしリーチになるかもしれない可能性もあります。
アガリ形の例は
リーチロン ドラ
ロン
ロン ポン
では、東二局・南家の石橋さんの手順を追ってみましょう。
ツモ 打
ツモ 打
ツモ 打
ツモ 打
ツモ 打
ツモ ツモ切り
ツモ 打
ここでタンピン三色まで見えるため、石橋さんはドラ切りとします。
ツモ 打
ツモ 打
ツモ ツモ切り
ツモ ツモ切り
ツモ ツモ切り
ここで下家からリーチが入ります。
リーチの捨牌を見ると
下家捨牌
手出しはで、を第一打に切っているのにリーチ宣言牌がで、このそば、あたりを持っているだろう、という石橋さんの解説がありました。
あとはターツ落としでこれより良いターツが手牌にあるのがわかります。
切りでリャンメン待ちなどの良い待ちやドラ入りターツ、ドラ待ちなどが手牌にあるかもしれません。
このリーチの待ち候補はマンズ待ちなら待ち、ソーズ待ちなら待ち、リーチ宣言牌のソバテンもないとは言えません。
石橋さんの手順に戻ります。
次巡ツモ 打
ここで石橋さんは打としてイーシャンテン戻しをするわけですが、今一度、切る前の手牌を見てみましょう。
ドラ 13巡目手牌
ここから切りなら456の三色同順、切りならくっつきのメンタンピン(リーチ・タンヤオ・ピンフ)三色同順まで望める手です。
それでどちらを切るのか?となるわけですが、それについて考えるのに、他家の捨牌を見てみましょう。
東家捨牌
西家捨牌
北家捨牌
石橋さんは南家で南家以外の捨牌を出しました。
三人の捨牌に石橋さんの手牌の有効牌になる牌(にくっつく牌)が何枚出ているか数えてみると、が三枚、が一枚、が二枚、が二枚、が一枚、が一枚切られています。
対面(北家)の捨牌を見てみると、手出しのトイツ落としがあり、タンヤオへの移行が考えられます。(もちろんタンピンまで)
この捨牌でマンズが他にもも切られており、あたりは持っているかもしれません。
東家の捨牌にしても第一打からが切られていて、を持っている可能性が高くなります。
石橋さんの手にくっつきそうなマンズの枚数はが一枚、が三枚、が推定一枚、が推定二枚、が推定一枚、が推定二枚、が二枚と見ます。(石橋さんに、下家に、対面にがあると仮定)
石橋さんの手にくっつくマンズはからでたくさんあるように思えるかもしれませんが、推測できる範囲で考えても1+3+1+2+1+2+2=12枚で、決して多いとは言えません。(このうちリャンメン待ち以上になるのは8枚)
その後石橋さんが迷って切り後、下家が一発ツモ。
その手牌は
リーチツモ ドラ 裏ドラ下家手牌
リーチ・一発・ピンフ・ツモ・三色同順・赤の七ハン・3000-6000ツモでした。
安目ツモなら1300-2600の手です。
他家手牌も見てみると
東家手牌
北家手牌
東家(上家)はピンフのリャンシャンテン、北家はタンピン赤2のイーシャンテンでした。
特に北家は三色の手替わりやイーペーコーにもなる、跳満~倍満の見える手です。
今回のまとめ
・早い9切りの裏に6あり(同様に早い1切りの裏に4あり、6のフォローがきくから9がいらない)
けんちゃん#7
今回も赤坂ドリブンズ所属・園田賢プロが登場した「麻雀の匠 園田賢#7」の内容に沿ってお送りします。
ネタバレが嫌な方は先に動画をご覧ください。
https://youtu.be/HzUCVlgpnsY
前局は上家の親と園田さんの二軒リーチで流局しました。
カン ドラ カンドラ上家手牌
南家手牌
流局後の南二局一本場・南家の園田さん目線で進めていきます。
点棒状況は
東家 34500
南家 26200 園田さん
西家 22700
北家 14600
配牌は
ドラ南家配牌
この配牌から想像できるのは食いタン(鳴きタンヤオ)やタンピン、役牌を重ねてポンした2000点、567の三色同順くらいでしょうか。
あとはトイツが増えてくればチートイツを考える程度。
で1ブロック、で1ブロック、で1ブロック、で1ブロック。
マンズにを引いてきたやを引いてきたにしたり、ピンズにを引いてきた
やを引いてきたのように2ブロックの構想も考えておきたいところです。
アガリ形の例は
ツモ ポン ドラ
ロン ポン ポン
リーチツモ
では、これをふまえた上で園田さん目線で進めていきます。
ツモ 打
ツモ 打
ツモ ツモ切り
ツモ 打
ツモ ツモ切り
このツモで123の三色同順を意識する手順もありました。
ツモ 打
ツモ ツモ切り
ツモ 打
とここで四枚目のをツモった園田さんはこれを手牌の中に入れます。
八巡目に切る前の手牌は
八巡目南家手牌
となっており、のどちらのカンチャンターツを残すか?の選択ですがこのカンの方が他家が一枚ずつを切っているため、アガリが見込めそうだというのがわかります。(園田さんからはが四枚見えているため、、の形でないとを使えない)
シンプルにカンよりも一つ外側(1に近い側)のカンの方が待ちとして優秀なのもあります。
次巡
ツモ 打
ツモ 打
ツモ 打リーチ
園田さんがテンパイでリーチします。
その手牌は
リーチロン ドラ 裏ドラ南家手牌
すると一発で下家がをツモ切って園田さん満貫アガリ(8000+300+2000=10300)となりました。
これで園田さんが微差のトップ目に立ちました。
この点差を守れるのか見ものですね。
ちなみに他家の手牌は
東家手牌
西家手牌
北家手牌
東家はマンズ受けのイーシャンテン、西家はメンゼンなら跳満~倍満まで望めるイーシャンテン、北家はチートイツかトイトイ・三暗刻の見えるチートイツのイーシャンテンでした。
四家の捨牌は
東家捨牌
南家捨牌
西家捨牌
北家捨牌
今回のまとめ
・自分から四枚見えている牌のソバテン(近くの待ち)は待ちとして優秀(相手が待ちの牌を切っていれば放銃かオリの二択)
・基本的に外側(1と9)に近いほどいい待ちだが色や他家の捨牌などの影響も大きい(待ちのまわりが何枚も切られるなど)
けんちゃん#6
今回も赤坂ドリブンズ所属・園田賢プロの登場した、「麻雀の匠 園田賢#6」の内容に沿ってお送りします。
ネタバレが嫌な方は、先に動画からご覧ください。
https://youtu.be/N0k4W88gAWQ
前局は園田さんが裏ドラを乗せて3900点をアガりました。
ロン ドラ 裏ドラ西家手牌
今局は南二局・南家で迎えた園田さん。
ドラ 南家配牌
この配牌からは役なしリーチやを重ねてポンした1000点アガリも考えられます。
アガリ形の例は
リーチツモ ドラ
ロン ポン
これをふまえた上で、園田さんの手順を追ってみましょう。
ツモ 打
ツモ 打
親の第一打でが切られたものの、がアンコになり、一ハンがつき、ダマテンでもアガれるようになりました。
ツモ 打
ツモ ツモ切り
ツモ ツモ切り
ツモ ツモ切り
ツモ 打
ツモ ツモ切り
ツモ ツモ切り
ツモ 打
ツモ 打
ツモ 打リーチ
でこの手牌。
南家手牌
園田さんはターツを払って(切って)マンズとソーズメンツを残した形にしました。
ここで園田さんのリャン(2)シャンテンの形に戻ってみましょう。
南家2シャンテン
この形にを引くと
南家1シャンテン
この手牌になり、テンパイする牌はでどれを引いてもリャンメン待ちになります。
さらにここにを引くと、マンズターツかピンズターツを払って、
手牌A
とか
手牌B
こんなイーシャンテンにも受けられるわけです。
手牌Aなら受け、手牌Bなら受けで、先にマンズが埋まればツモアガリしやすい待ちでしかも相手リーチと勝負になった時でも勝ちやすい待ちにもなります。(山にも残っていそうな待ちでもある)
そして園田さんがリーチ後、ツモ切りが続く中、上家がをカン、新ドラはとなりました。
リンシャン牌をツモ切って上家からリーチが入ります。
とここでいつもならリーチ者の捨牌をチェックする所ですが、全体の捨牌、一段目(六巡目まで)を見てみましょう。
東家捨牌
南家捨牌
西家捨牌
北家捨牌
この捨牌をよく見比べてみてください。
東家と北家の、南家と西家の、南家と西家の、東家と南家の、南家と西家の、南家と北家の
、東家と西家の、東家と北家のと、六巡で八組の同じ牌がペアで切られています。
これは典型的なトイツ場の捨牌で、牌が横に伸びる(シュンツ)よりも縦に重なりやすい(トイツ・アンコ)場であるのを示しています。
園田さんの手牌のアンコにも違和感があります。
役牌がアンコになる時は多いわけではないですから。
トイツ場の傾向が強いかどうかは「六巡で二人以上が同じ牌を切っているペアが五組以上」だと言いました。
今局もこれに当てはまっていて、それを頭に入れた上で親の捨牌を見てみましょう。
東家捨牌
リーチ宣言牌のはツモ切りで手牌と関係ないと見て、この捨牌で気になるのはターツ落としや切りと早い巡目からが切られていて、タンヤオやピンフであれば真ん中の5に近い牌は必要牌のはずにもかかわらず切られています。(くっつきにも3~7は必要牌)
ということはシュンツのいらない手、トイトイやチートイツといったトイツ系手役ではないか?と推測できるわけです。
ここで先ほど出てきたトイツ場だろうという仮説と組み合わせると、ますます確信に近くなってきます。
トイツ系手役にスジは関係ありませんから、こういうリーチに対してスジの牌を切って放銃しないよう、気をつけましょう。
親の捨牌のマンズターツ、ピンズターツを切る裏にはどの牌があるのか考えてみると、役牌やドラが考えられます。
このリーチで言えば場風でドラのだけは切ってはいけません。
園田さんと上家の親の二軒リーチが入ったまま、流局しました。
上家の手牌は
カン ドラ カンドラ東家手牌
で、ツモり四暗刻でドラとカンドラのシャボ待ち、リーチ・三暗刻・トイトイ・ドラ3かリーチ・三暗刻・トイトイ・南・ドラ3のどちらが出ても倍満24000点のテンパイでした。
他家手牌は
西家手牌
北家手牌
北家の必要なのうちは南家にアンコ、は西家にアンコでした。
このように特定のスジが1人や2人に集中しやすいのが、トイツ場の特徴です。
それによってシュンツが完成しなくなり、他家にもターツの牌が重なってトイツになったりアンコになったりするわけです。
捨牌は
東家捨牌
南家捨牌
西家捨牌
北家捨牌
今回のまとめ
・捨牌を見てトイツ場の傾向が強いとわかった時、相手にもトイツ系手役(トイトイかチートイツ)が入っている可能性が高い
・トイツ系手役にスジは通らない
・ターツ落としの裏に役牌やドラあり
ばっしー#1
今回はU-NEXTパイレーツ所属・ばっしーこと石橋伸洋プロの登場した、「麻雀の匠 石橋伸洋#1」の内容に沿ってお送りしています。
ネタバレが嫌な方は先に動画からご覧ください。
https://youtu.be/dJc5ttjr_Rc
石橋さんはMリーグでも切りリーチでまたぎの待ちはないと見せて、ゼウスこと鈴木たろうプロから直撃したような、奇策を用いるイメージがあります。
そんな石橋さんは東一局、二本場、西家からのスタートになります。(なんでや?と思うでしょうが理由は後でわかります)
ドラ西家配牌
配牌から想像されるのはドラを使ったピンフです。
が重なるとポンして2000点をアガりにいく選択もあります。
配牌のシャンテン数(14枚時)の平均シャンテン数が3.15と言われていて、この配牌はすでに3シャンテンで、平均よりは少し早い方だろう、というのがわかります。
仮に点数が安くなっても他家の親やリーチを流しにいくような手になるだろう、という想定ができます。
では、石橋さんの手順を追ってみます。
ツモ ツモ切り
ツモ 打
ツモ 打
ツモ 打
ツモ ツモ切り
ツモ ツモ切り
ツモ 打
ここで場を見ると、のうち一枚しか見えておらず、切りとします。
ツモ 打リーチ
とここで、親の捨牌に注目してみましょう。
東家捨牌
このうち手出しがで、手出しでチャンタ・純チャン、ホンロウかチートイツ・トイトイ、あるいはピンズの一色手(ホンイツ・チンイツ)か?となりますが次にでチャンタ系が薄くなり、その次のでピンズのホンイツ・チンイツの可能性も薄くなります。
こうなると可能性は国士無双くらいか?と狭まってくるわけです。(字一色は手出しで否定される、カンツからの切り以外)
リーチ後の石橋さんのツモは
ツモ ツモ切り
ツモ ツモ切り
ツモ ツモ切り
ツモ ツモ切り
このに対面の親がロン!
対面の手牌は
ロン ドラ対面手牌
親の独歩さんの48000点でまた東一局から仕切り直しとなりました。
国士の当たり牌をつかむあたり、石橋さんの本領発揮といったところでしょうか。
では改めて東一局・西家からスタートです。
ドラ西家配牌
この配牌から想像されるのはピンフ、あるいは役なしメンゼンでリーチ・赤のような手です。
タンヤオは?と思う人もいるかもしれませんが、この手に
を引いたりアガリ牌がになるとタンヤオはいつでも崩れてしまうのは意識しておきましょう。
逆にを引けばこの手はタンヤオになるわけです。
配牌から3トイツあり、ここからトイツが増えるとチートイツになる可能性も考えておきましょう。
石橋さんの手順を追ってみましょう。
ツモ ツモ切り
ツモ 打
ツモ 打
ツモ 打
この前に対面の親が上家のをポン、石橋さんのをポンしています。
対面の捨牌は
対面捨牌
で、ピンズがまだ切られていませんが、マンズのホンイツの可能性が高いです。
チャンタ狙いならはまだ切らないのとホンロウ狙いならはまだ切らないものです。
次巡、ツモで手牌は
ドラ
となり、対面がポンでカン放銃の可能性が低いからとトイツ落としを決めました。
その後
ツモ 打
ツモ 打
とここで捨牌に注目して欲しいのですが、
東家捨牌
南家捨牌
北家捨牌
と、八枚あるのうち、五枚も切られています。
ここが待ちになればリーチすると勝ちやすいと言えますが(三人の不要牌)、現時点で残り三枚でテンパイまで少し時間がかかるかもしれない、ととらえることもできます。
他家からリーチが入った時、押し返すかどうか迷った時にそれを意識しておくといいかもしれません。
あとはがドラ表示牌含めて二枚見えて残り二枚しかありません。
その同巡、下家からリーチが入ります。
下家捨牌
この捨牌のうち手出しがで、ピンズの切り順が少し変だと感じる(ターツ落としならなどなるのが自然)のとリーチ宣言牌がでこのそばの牌を持っている(のどちらかをトイツ以上)のがわかります。
切りはメンツが完成しているか、、、、、、のような、上(789)か下(123)に寄っている形だろうというのは考えられます。
次巡
ツモ 打
その次巡、対面がツモ切ったに下家がロン。
下家の手牌は
リーチロン ドラ 裏ドラ下家手牌
ドラ一枚に裏ドラが二枚乗った役なしリーチ待ちでした。
今回のまとめ
・自分の必要牌がスジで半分以上切られていたら(八枚のうち五枚切られていた)自分の手のテンパイスピードが遅い=前に出づらい、相手リーチに押さないと判断できる
けんちゃん#5
今回も赤坂ドリブンズ所属・園田賢プロの登場した「麻雀の匠 園田賢#5」の内容に沿ってお送りしています。
ネタバレが嫌な方は、動画を先にご覧ください。
https://youtu.be/VQJdLVoNvfY
前局は上家がリーチ・ツモ・赤2の満貫ツモアガリでした。
ツモ ドラ 裏ドラ上家手牌
今回は南一局、西家の園田さん目線で進めていきます。
点棒状況は
東家 20000
南家 34000
西家 21800 園田さん
北家 24200
園田さんの配牌は
ドラ 西家配牌
配牌から最初に思い浮かぶのはピンフで、で1ブロック、で1ブロック、にくっつけて2ブロック、を頭にしたピンフです。
他にはを重ねてポンした役牌の一ハン、1000点やを引いてくれば、678の三色同順の選択もあります。
では、園田さんの手順を追っていきましょう。
ツモ 打
ツモ ツモ切り
ツモ 打
ツモ 打
ツモ ツモ切り
ツモ ツモ切り
この巡目に上家が対面のを123でチーします。
上家の捨牌は
上家捨牌
チー
このチーから想像できる手役は三色同順、一気通貫、混一色、清一色、チャンタ、純チャンくらいです。(あと役牌バック)
まずホンイツとチンイツは字牌切りが早い(特に)あとはソーズの一色手であれば切りも早いです。
チャンタと純チャンはが手出しで切られるには早い。
それと役牌やの切りも早いため、チャンタ系でもなさそうです。
であれば、残る役は123の三色同順かソーズの一気通貫です。
これについては後の捨牌を見ながらどちらか判断することにします。
十巡目までの捨牌を見ると
上家捨牌
捨牌のうち手出しがで、チー出しが、この後七巡目に園田さんからリーチが入りますが一発で、次にをツモ切っていて、これはテンパイと見ていいでしょう。
123の三色同順の場合、必要なのうち以外が切られていません。
これは123の三色同順だろうと見ていいでしょう。
も切られてソーズの一気通貫の可能性も薄くなりました。
上家のテンパイ形は
チー ドラ上家手牌
123三色同順カン待ちでした。
園田さんの手順に戻りますが
ツモ 打リーチ
となり、園田さんのテンパイ形は
西家手牌
現状ではリーチ・ピンフの待ちです。
六巡目の園田さんのツモ切りもあり、出アガリ(ロン)するならこの待ちは効果的と言えます。
そして十四巡目、対面のツモ切ったに園田さんがロン。
ロン ドラ 裏ドラ西家アガリ形
裏ドラが一枚乗り、リーチ・ピンフ・裏の3900点にアップしました。
放銃した対面の手牌を見ると、テンパイしてもせいぜいピンフ・ドラのイーシャンテンでリーチできれば5800になりますが、無理して前に出るような手でもないのに、とは感じます。
リーチの現物(切っている牌)もあり、いくらでもオリられる手牌です。
対面の手牌は
対面手牌
マンズの一気通貫とピンフのイーシャンテンですが、のどちらも通っておらず、リーチに通れば切るつもりだったかもしれませんが、不安定な形ですよね。
四家の捨牌は
東家捨牌
南家捨牌
西家捨牌
北家捨牌
上家は123の三色同順の可能性が高く、オリるならリーチの現物はたくさんあるにもかかわらず、それを切ってこないのは(手出し)まだオリていない、と園田さんの考察がありました。
上家の手牌は
チー 上家最終手牌
ちなみに、下家はオリていてバラバラの手牌で
北家手牌
上家とは対照的でしたね。
今回のまとめ
・鳴いてきた相手の手役を限定することで、相手の手牌構成もある程度わかる(で鳴く→123の三色同順→は持っているだろうと推測できる)
・リーチの現物(捨てられている牌)を持っているはずなのに切ってこない=オリていない、回っている(手を組み直して再テンパイ狙い)