けんちゃん#4
今回も赤坂ドリブンズ所属・園田賢プロの登場した「麻雀の匠 園田賢#4」の内容に沿ってお送りします。
ネタバレが嫌な方は先に動画からご覧ください。
https://youtu.be/jn0TvaJdp58
前局は上家がツモって裏ドラを乗せて満貫ツモの親っかぶりしました。
リーチツモ ドラ 裏ドラ 上家手牌
点棒状況は
東家 28200
南家 23000
西家 25000
北家 23800 園田さん
東四局・北家で迎えた園田さんの配牌は
ドラ北家配牌
この配牌から想像されるのはピンフで、ここからマンズや字牌を何枚もまとめて引いてきた時に初めてマンズのホンイツに向かい、ドラのがトイツになればポンして中・ドラ3の満貫を目指します。
ポン時はマンズのホンイツにこだわる必要はなく、ピンズやソーズでもメンツを作ってアガリに向かいます。
ドラをポンできない時にはメンゼンで手組みしてリーチ・ツモ・ドラ2狙いに切り替えます。
三元牌を最初から三種持っていて、小三元や大三元まで意識してしまうかもしれませんが、ドラ表示牌がで通常なら残り三枚のものが残り二枚からのスタートでが通常よりも重なりにくくなっているのを意識しておきましょう。
アガリ形の例は
リーチロン ドラ
ロン ポン
ロン ポン
では、園田さんのツモと捨牌を追ってみましょう。
ツモ 打
ツモ ツモ切り
ツモ 打
ツモ 打
ツモ 打
ツモ ツモ切り
ツモ 打
園田さんがターツのを外しますが、一発でカンを引いていて、しくった(間違えた)形になっています。
ここで切りの二巡目の手牌を見て欲しいのです。
二巡目手牌
ここから切りはやり過ぎで、はドラ表示牌で一枚見えで残り二枚、ホンイツを見るにもマンズも字牌の枚数も足りません。
ホンイツを見るなら同色牌七枚+字牌トイツ2つ以上か同色牌九枚+字牌トイツ1つ以上ないと難しいのではないでしょうか?
たとえば
手牌A
手牌B
同色牌七枚+字牌トイツ2つが手牌A、同色牌九枚+字牌トイツ1つが手牌Bです。
手牌Aならどれを鳴いても子3900点以上、手牌Bならどれを鳴いても子3900点以上になります。
それにホンイツを最初から考えているならからでも切っていくくらいの潔さが欲しいものです。
この手はマンズ七枚+字牌トイツ2つ以上になって初めてホンイツを考える手で、まだソーズを切っていく段階ではありません。
この手で最初に考えるのはピンフでにくっつけたり引きを意識する段階です。
を切るならがくっついてリャンメン受けになった時とホンイツが狙える手牌になった時くらいです。
園田さんの切りに関しては以上です。
ここで西家(上家)の捨牌に注目してください。
上家捨牌
の五枚とも手出しで特に目立つのはドラ切り。
切りも目立っていますが、ドラを三巡目に切っているのはある程度、形の整っている手で、スピード的にも早いのをあらわしています。
下手するとドラが必要なくなる程度の高い手の可能性だってあります。
タンピン、三色同順などの二ハン役や赤牌が複数など。
そして八巡目、対面からリーチが入ります。
その捨牌は
対面捨牌
この捨牌のうち手出しはでリーチ宣言牌のは手牌の関連牌。
よりが後に切られてのそばを持っている可能性が高くなりました。
あまり字牌の切られていないのが少し気になります。
場に二枚以上見えていない、相手にとっての役牌はマークしておきましょう。
もし字牌と何かのシャボ(シャンポン)待ちであればリーチ宣言牌のそば、やと字牌のシャボ待ちを想像できるようになると放銃が減ります。(は二巡目に切っており否定できる)
切りでかをトイツ以上で持っている確率が上がりますが、待ちに関係しているとは限りません。
あと、の二回連続ツモ切りにしても、やと持っているなら手の内に残しそうではあります。(出アガリ狙いであえてツモ切る人もいますが)
その後の園田さんの手順を追ってみると
ツモ 打
ツモ ツモ切り
ツモ 打
ツモ ツモ切り
ツモ 打
ツモ 打
この同巡、上家からリーチが入ります。
その捨牌は
上家捨牌
この捨牌のうち手出しがでドラ切りである程度形の決まった早い手、リーチ宣言牌のそばは持っているのがわかります。
マンズ待ちならやカン、ソーズ待ちならとか、ピンズ待ちならやや、あと字牌のあたりをマークしていきます。
この二軒リーチが入っている状況で園田さんが形式テンパイを取る話をしていますが、個人的に形テン取りはあまりおすすめしません。
Mリーグでセガサミー・フェニックス所属の茅森さんが形テンを取ったがために満貫を放銃してしまう場面がありました。
こうなるのが最悪で、たった1000点や1500点のために鳴かなくてもいい鳴きを入れてしまい、さらには放銃してしまうのが良くありません。
鳴きは諸刃の剣で、鳴いて良くなることもあれば、鳴いてはいけない鳴きをすると、その後が悪くなります。(配牌やツモが変化する)
では、その後の展開に戻ります。
上家リーチの三巡後、上家がツモアガリ。
その手牌は
ツモ ドラ 裏ドラ上家手牌
リーチ・ツモ・赤2の2000-4000(+リーチ棒)でした。
園田さんがチーしなければ満貫になることはなかったですが、タラレバになるのでやめておきます。
今回のまとめ
・形式テンパイ取りはおすすめできない(1000や1500のために放銃する可能性を上げない)
ずんさん#10
今回の赤坂ドリブンズ所属・村上淳プロが登場した「麻雀の匠 村上淳#10」の内容に沿ってお送りしています。
ネタバレが嫌な方は、先にこちらから動画をご覧ください。
https://youtu.be/UKj4RY9LUYg
前局は下家リーチに四枚見えでノーチャンスのを切ると村上さんが一発放銃で2600点を失いました。
リーチロン ドラ 裏ドラ下家手牌
村上さんの対局もオーラス(南四局)を迎えました。
四家の点棒状況は
東家 15300
南家 5500 村上さん
西家 37600
北家 41600
点差を見ると村上さんは満貫ツモか跳満出アガリ(東家から5200直撃も)で三着、リーチ棒が出て西家から倍満直撃(ロン)かリーチ棒が出て役満出アガリ(リー棒が出て北家から役満直撃はトップ)で二着、役満ツモならトップという苦しい点差です。
村上さんの配牌は
ドラ南家配牌
配牌を見るとドラを使えるチャンタが近そうに見えますが、を引いてくるとただのピンフになってしまい、逆転条件を満たすのが難しくなってしまいます。
点数的に足りなくなるため、ドラをからめた123の三色同順や234の三色同順狙いを中心に進めていくことになりそうです。
ここに19字牌をもっと引いてくるようなら、チャンタや純チャンを考えます。
あとは当然、ピンズや字牌をもっと引いてくるようであれば、ピンズのホンイツもあります。
これをふまえた上で、村上さんの手順を追いましょう。
ツモ 打
ツモ 打
ツモ 打
をツモり、チャンタや純チャンが消えてしまいました。
こうなるとピンズのホンイツかドラ入りメンゼンで手を進めてリーチ・ツモ狙いで満貫狙いでいきたい所です。
ここで他家の捨牌を見ると、
東家捨牌
西家捨牌
北家捨牌
東家と北家がを、東家と西家がを切っていて、村上さんがを残していたとしてもはくっつきづらく、またメンツにもなりづらく、他家が無意識だとしても村上さんのチャンタ・純チャンを自然と消している形になっています。
また、村上さんにとってのダブも東家と北家が切っていて、村上さんのダブアンコの可能性を消しています。
そういう意味での村上さんにとっての不都合を感じないといけません。
その後、北家から三枚目のが切られて123の三色同順の可能性も薄くなってしまいました。
ツモ ツモ切り
ツモ ツモ切り
ツモ 打
ツモ 打
ツモ ツモ切り
ツモ ツモ切り
ツモ ツモ切り
そして下家から出たをポンせずスルー。(鳴いても2000か3900止まりのため)
打
この前後に対面や下家が3~7牌を複数手出ししていて、速度的にそろそろテンパイが近いのが見えて村上さんが「怖いなぁ」と思わずつぶやいています。
下家の手牌は
ドラ 下家十巡目手牌
これはドラトイツでリーチでも5200や8000アガリが見えるイーシャンテンになっています。
ツモ 打
この同巡、下家からリーチが入ります。
その捨牌は
下家捨牌
リーチ宣言牌が安全牌ぎみので、リャンメン+リャンメンのような形からテンパイしたのではないか?と村上さんの分析が入っています。
このリーチの一発目にトップ目の対面がを切っていて、この対面にもテンパイが入っていそうに見えます。
仮にこの対面がイーシャンテンだったとしても、好形(リャンメン+リャンメンなど)のイーシャンテンであれば追っかけリーチやダマテンでも押す覚悟でリーチにも危険牌を切っていくこともあります。
ツモ 打
この同巡、リーチの下家がツモ切ったに対面からロンの声。
対面の手牌は
ロン ドラ
ピンフの1000点(+リーチ棒)でトップ目がアガって終了しました。
四家の点棒は
東家 15300
南家 5500 村上さん
西家 35600
北家 43600
と、村上さんのダンラス(断ラス)で終了しました。
今回のまとめ
・リーチ宣言牌が安全牌=リャンメン+リャンメンのイーシャンテンからテンパイした疑いが強くなる
・リーチ一発目に危険牌を切ってくる=テンパイか最低でも好形イーシャンテンの疑い
ずんさん#9
今回も赤坂ドリブンズ所属・村上淳プロの登場した「麻雀の匠 村上淳#9」の内容に沿ってお送りしています。
ネタバレが嫌な方は、こちらから先に動画をご覧ください。
https://youtu.be/wAhvpOEu7UE
前局は村上さんが対面に12000点の放銃をしてしまいました。
リーチロン ドラ 裏ドラ対面手牌
それでは、南三局・一本場西家の村上さん目線で進めていきます。
点棒状況は
東家 41600
南家 15300
西家 8400 村上さん
北家 34700
で、村上さんの配牌は
ドラ 西家配牌
この配牌を見て想像できるのはピンフ、などを生かした456の三色同順、タンピン(タンヤオ・ピンフ)や、ドラを二枚引いて頭にしたピンフあたりでしょうか。
三着目と6900点差で最低でも満貫出アガリ、できれば跳満クラスの大物手にしてリーチしたい所です。
これをふまえた上で、村上さんの手順を追ってみましょう。
ツモ 打
ツモ 打
ツモ ツモ切り
ツモ 打
と、ここで789の三色同順を見て村上さんは打とします。
ツモ 打
ツモ ツモ切り
ツモ ツモ切り
ツモ 打
この巡目で上家の捨牌を見ると、独特な河(捨牌のこと)をしているのがはっきりと見えてきました。
上家捨牌
この捨牌のうち、手出しがで、といった、タンピン狙いであれば必要そうな真ん中(5)周辺の牌がいくつも切られています。
これらの牌が切られている=タンピン系の手ではない=シュンツ系手役狙いではない、と言えるわけです。
シュンツ系手役狙いではない、つまりトイツ系の手役だということです。(シュンツの反対はトイツ)
トイツ系手役=チートイツかトイトイのどちらかだということです。
トイツ系リーチの現物のスジを切ったらシャボ待ちに放銃したり、ドラを切ったらチートイツドラタンキ待ちに放銃したりといったことがたびたび起こります。
上家の手牌は
上家八巡目手牌
ドラと、4トイツのチートイツの見える手牌でした。
八巡目の打牌後の村上さんの手牌がこれ
ドラ
こうなると789の三色よりも4トイツあって、チートイツの方が近いように見えます。
チートイツドラタンキ待ちにすれば、最低満貫で跳満以上にはなりそうです。
ここで、四家の捨牌を見てください。
東家捨牌
南家捨牌
西家捨牌
北家捨牌
四家の捨牌を見ると、同じ牌のセットが何組も切られています。
たとえば
東家と西家の、西家と北家の、南家と北家の、東家と北家の、東家と北家ののように、同じ牌を複数の人が切っているペアが何組も確認できる場合、トイツ場の傾向が強くなります。
トイツ場については、以前も「配牌からの構想#5」などでも触れています。
興味のある方はこちらもどうぞ。
http://fanblogs.jp/tccdesu/archive/65/0?1631196671
その後の村上さんの手順を追うと、
ツモ切り
打
ツモ切り
ツモ切り
打
その後、下家からリーチが入ります。
その捨牌は
手出しがでヒントの少ないリーチです。
切りで手牌のソーズは、や、、、のような形である可能性が高いです。(ソーズ待ちなら)
あとはドラ切りリーチで、手牌にドラのない手で安手だろう、という事実があります。
つまり一発出アガリなら2600点のような、役なしリーチだろうというのが見えます。
打
で、このノーチャンス(村上さんから四枚見え)が下家にロン。
下家の手牌は
リーチロン ドラ 裏ドラ 下家手牌
このリーチ・一発の2600点アガリでした。
安手リーチだとわかっているのでリーチは怖くないですが、ノーチャンスので放銃するあたり、あまり良くない状況に見えます。
もう村上さんは三着になるのも厳しそうですが、次回はオーラス(南四局)です。
今回のまとめ
・四人のうち複数が同じ牌を切っているペアが何組もある(目安は六巡で五組以上)あるとトイツ場の傾向が強い(シュンツよりもトイツができやすい場)
けんちゃん#3
今回は赤坂ドリブンズ所属の園田賢プロの登場した「麻雀の匠 園田賢#3」の内容に沿ってお送りします。
ネタバレが嫌な方は先に動画からご覧ください。
https://youtu.be/68SM4Kysqhg
前局は上家が一発でを切って8000点放銃となりました。
リーチロン ドラ 裏ドラ
東三局・東家の園田さん目線で進めていきます。
点棒状況は
東家 27800 園田さん
南家 30200
西家 25000
北家 17000
東家・園田さんの配牌は
ドラ 東家配牌
配牌を見るとソーズが七枚+字牌三種で、ソーズのホンイツやソーズの一気通貫はすぐに浮かびます。
ここにソーズ数枚を引くか字牌がトイツになってくると、字牌のポンやソーズのネックのチーを考えます。
もちろん、他の色でメンツを作ったピンフの目もあります。
ピンフを作る時は役牌がトイツになってもピンフにならないため、役牌でも早い巡目から切っていくことになります。
これはシュンツを作りにいく時の方法で、シュンツ場の代表であるピンフ狙いの時には、忘れてはいけないことです。
アガリ形の例は
ロン ドラ
ロン
ロン
リーチロン
では、これをふまえた上で東三局・東家、園田さんの手順を追ってみましょう。
ツモ 打
ツモ 打
ツモ 打
ツモ 打
ツモ 打
ここでホンイツはあきらめて切り。
ツモ ツモ切り
ツモ ツモ切り
ツモ 打
ドラがにつき、ドラがくっつくとリャンメンになるの方を残しました。
ツモ ツモ切り
赤をツモりましたが、リャンメン受けを優先してツモ切り。
ツモ 打
ツモ ツモ切り
これを下家がチーします。
ツモ ツモ切り
これも下家がポン。
ツモ 打
ここで下家の捨牌に注目すると
下家捨牌
最後の切り以外は字牌が切られておらず、ソーズが一枚も切られていません。
捨牌から手牌に字牌のトイツかアンコがあるソーズのホンイツだろう、と推測できます。
そこに二つ鳴きが入ってシャンテン数が2上がったことから、かなりの確率でテンパイ、最低でもイーシャンテン以上なのは見てとれます。(3つ鳴くのは少し遠いから)
この下家の手牌は
チー ポン ドラ 下家手牌
の、南・中・ホンイツの満貫テンパイでした。(待ち)
それとほぼ同時に上家からリーチが入ります。
その捨牌は
上家捨牌
捨牌のうちが手出しでピンフ狙いか?というのは伝わってきますが、リーチ宣言牌1つ前の手出しがでドラそばだから残したのか、場況(場の状況=場の捨牌や鳴きなどから得られる情報)を見て残したのか微妙な牌です。
リーチの三巡後、上家がツモアガリします。
その手牌は
リーチツモ ドラ 裏ドラ
リーチ・ピンフ・ツモ・ドラ・裏のドラツモで裏ドラが一枚乗り2000-4000ツモ、前局の園田さんに一発で8000点放銃した分をそのままそっくり取り返した形になりました。
裏ドラが乗る時はツキが悪くないと判断できますが、油断は禁物です。
あと、上家がを残していたのは場況からピンズの上(789)が良さそう(山にありそう)だから、だそうです。
今回のまとめ
・ピンフを作る時は役牌でも早い巡目から切っていく(役牌が頭になってもピンフにならないため)
ずんさん#8
今回も赤坂ドリブンズ所属・村上淳プロの登場した「麻雀の匠 村上淳#8」の内容に沿ってお送りしています。
ネタバレが嫌な方はこちらからご覧ください。
https://youtu.be/6fzr5mXsFSo
前局は村上さんの切ったが上家の当たり牌で2600点の放銃でした。
ロン ドラ上家手牌
点棒状況は
東家 29600
南家 15300
西家 20400(村上さん)
北家 34700
南三局・西家で迎えた村上さんの配牌は
ドラ 西家配牌
この配牌から見えるのはピンフ、役牌を重ねた1000点、2000点の選択もあります。
この手牌のポイントはの部分。
とのターツ2つと考えるか、とを頭にするかで手牌構成が変わってきます。
では、村上さんの手順を追ってみましょう。
ツモ 打
ツモ 打
ツモ 打
ツモ 打
ツモ ツモ切り
と、ここで村上さんがをツモ切りしますが、自分ならここで違う牌を切ります。
ツモ時の手牌を見てみると
ドラ 五巡目手牌
村上さんはツモ切りとしましたが、ソーズの形に注目して欲しいのですが、とやツモでリャンメン受けか三面受け(か)になります。
ここにを引いてくるととなり受け(三巡目切りでここが待ちになるとフリテンですが)、あるいはここにを引いてくると受けの三面受けになります。
村上さんはここはポンの3900点でもいいそうですが、まだトップをあきらめる場面ではなく、跳満ツモでトップ目、1600-3200ツモで二着目になれるため、ここは満貫~跳満を見てトイツの落としか切りでも良いんじゃないでしょうか?
個人的にはピンフも見られる落としをおすすめします。
次にピンズかソーズを引いて形が決まったら、もう一方の色を切れば、テンパイ時にピンフがついて役ありになっていざリーチが入れば、ダマテンのままでも出アガリする選択も出てきます。
危険牌を引けばいつでもオリることもできます。
では、村上さんの手順に戻ります。
ツモ ツモ切り
ここで対面の親からリーチが入ります。
捨牌は
対面捨牌
この捨牌のうち手出しがで、特にリーチ宣言牌ので、のそばが手牌にあるのがわかります。
たとえばにがくっついてリャンメンに変化してリーチとか、にを引いてリーチとか、やと何かのシャボ待ちとか、例をあげればたくさんあります。
それこそ入り目(テンパイした時に入った所)と待ちの2つがあるため、マンズ待ちかどうかまでは絞りきれません。
もう少しヒントがあれば、待ちを色で絞ったりもできるんですが。
ここで村上さんはリーチの一発目にツモってきたをツモ切ります。
このを下家が456でチー。
これが自分の手順であれば、六巡目から
ツモ 打
ツモ 打
ツモ 打
と、タンピンとチートイツも残る形に受けています。
もう一度、対面の捨牌に注目してみましょう。
対面捨牌
三巡目に切られた手出しのが不要になるケースはやのような形をはじめとして、、、、といった、上下(上:789、下:123)に分断された形もあります。
5切りの2、8待ちのスジひっかけになったり、ペンチャン待ちの3、7待ちのケースも想像できると、不要な放銃をしなくてすみます。
村上さんの手順に戻りましょう。
一発で切りの次巡、
ツモ ツモ切り
ツモ ツモ切り
ツモ ツモ切り
ツモ ツモ切り
ツモ ツモ切り
ツモ ツモ切り
ツモ ツモ切り
このをツモ切った所、対面の親がロン!
対面の手牌は
リーチロン ドラ 裏ドラ
リーチ・リャンぺーコーの12000点アガリでした。
ちなみに、村上さんのをチーした下家は
チー ドラ 下家手牌
となっていました。
次に南家の捨牌に注目してほしいのですが、
南家捨牌
で、ツモ切りなのにその後が三連続手出しで切られています。
よりもが必要になるのはチャンタを目指しているのではないか?と推測ができます。
実際、南家の手牌は
南家五巡目手牌
と、チャンタになりそうでなっていない状態でした。
四家の捨牌は
東家手牌
南家手牌
西家捨牌
北家捨牌
今回のまとめ
・早い5の手出しは手牌構成を読む大きなヒントになる(5が早い段階で不要=12、13、23、78、79、89のどれかが手牌にある可能性が高い)
ずんさん#7
今回も赤坂ドリブンズ所属・村上淳プロの登場した「麻雀の匠 村上淳#7」の内容に沿ってお送りしています。
前局は下家が食いタン(ヤオ)の1000点をアガりました。
チー ドラ下家手牌
その次局、南二局・北家の村上さん目線で進めていきます。
配牌は
ドラ 北家配牌
役牌の南がトイツで南・ドラの2000点やなどの役牌を重ねたピンズのホンイツ、マンズ・ピンズ・ソーズが横に伸びれば234の三色同順も見え、タンヤオやピンフにはならないだろうと想像できます。
南がポンできなければメンゼンでリーチしてツモった三飜、一発や裏ドラがからめば満貫にはなる一手もあります。
アガリ形の例は
ロン ポン ドラ
ロン ポン ポン ドラ
リーチツモ
これをふまえた上で、村上さんの手順を追ってみましょう。
ツモ 打
ツモ 打
ツモ 打
ツモ 打
となりこの手牌
ドラ
ここにを引いてくればチートイツ・ドラ2を、、を引けばピンズのホンイツを、特に
引きではピンズのホンイツとチートイツ・ドラ2の両方を見ながら打つことが可能です。
では、引き続きツモと捨牌を見てみましょう。
ツモ 打
ツモ 打
ツモ ツモ切り
ツモ 打
この次巡、上家から切られたをポン、打としてこの手牌になります。
ポン ドラ
これならピンズのホンイツ・南・ドラの満貫で、他家に押していくのも悪くはないでしょう。
他家リーチが入れば上家の安全牌を切ったり、一枚切れのトイツを切っていくことは可能です。
次巡ツモ 打
ツモ ツモ切りしたところ、上家からロンの声。
上家のアガリ形は
ロン ドラ 上家手牌
の2600点でした。
上家の捨牌を見ると
上家捨牌
このうち手出しがでの後に切られたは西家にとっての役牌より後に切られて手牌の中の優先度が高かった=そばを持っている、ということになります。()
その後、ションパイ(生牌:まだ一枚も切られていない牌)のを切ってきたのは対面にとってのダブを鳴かれてもいい=より良い牌が手の中にあるのをあらわしていて、上家はタンピンのような手になっているのではないか?と村上さんは語っていました。
アガリ形を見てわかる通り、このテンパイが入っていました。
上家手牌
ピンフはついていませんが、タンヤオ・ドラ2600テンパイ。
あと、対面から六巡目にポンが入っており、捨牌はこう。
対面捨牌
このうち手出しがでツモ切りで手出しはペンチャン切りかなー?と語っています。
その後手出しで二つの牌のそばを持っているとわかりました。
対面の手牌は
ポン ドラ
村上さんの手にドラが一枚、タンピンと見ている上家にもドラはありそう、そう考えると対面に入っているドラは多く見て二枚、なので高くて白・ドラ2の3900点くらいだろう(赤のないルール)と想像ができます。
実際は白・ドラ2000点のイーシャンテンでした。
最大で3900点の仕掛けであれば、放銃しても痛くない、と考えることができます。
ただ村上さんのホンイツはカンがドラ表示牌で、最初から四枚のうち一枚消えている都合の悪さは意識しておかなければなりません。
このカンを鳴くかツモるかしないとアガれない意識でいましょう。
今回のまとめ
・ションパイ(一枚も切られていない)の役牌切りはそれに見合った手(役あり)のイーシャンテン、テンパイとアガリの近い段階にいる(今回は切り)
けんちゃん#2
今回も赤坂ドリブンズ所属の園田賢プロの登場した「麻雀の匠 園田賢#2」の内容に沿ってお送りしています。
ネタバレが嫌な方は、こちらから先に動画をご覧ください。
https://youtu.be/68S1lvvA3xI
前局は下家リーチに園田さんがドラで放銃して5200点の失点となりました。
ロン ドラ 裏ドラ 下家手牌
その次局の東二局、南家の園田さん目線で進めていきます。
配牌は
南家配牌
配牌を見ると北が頭で目指すのはピンフ、やを引いてきたりすれば234の三色同順を意識して進めたい所です。
アガリの例は
ロン ドラ
リーチロン
これをふまえた上で、園田さんの手順を追いましょう。
ツモ 打
ツモ 打
ツモ ツモ切り
ツモ ツモ切り
ツモ 打
ツモ 打
となってこの手牌
六巡目手牌
こうなると引きでテンパイになるイーシャンテンになりました。
この手牌のソーズ部分に注目して欲しいのですが、こんな連続形にを引けばリャンメン受けか三面受けになって、今より良い形になります。
引きの場合、引きならテンパイ、引きならリャンメン受けになります。
ここで園田さんが捨牌を見てが一枚、が二枚見えていて、ソーズからの変化が少し乏しくなったと言っています。
その後次巡ツモ 打リーチが入ります。
南家リーチ手牌
そして一発で上家からが出てリーチ・一発・赤2の満貫をアガりました。
リーチロン ドラ 裏ドラ
この一発でを切った上家がこんな手牌でした。
ドラ
こんなタンヤオ・ドラのイーシャンテンでオリるにも現物(リーチ者の切っている牌)がしかなく、オリるにオリられない形でした。
以前、放銃(ロン)を怖がる必要はない、と言いましたが、こんな放銃はあまり良くない放銃です。
これがテンパイから放銃であればまだ良いのですが、まだイーシャンテン、しかも自分の不要牌が相手の当たり牌になっていて、これは放銃者があまりツイてない時の放銃になります。
この放銃後の上家のツキはあまりない状態になります。
この人が今後リーチ合戦になると高確率で負けたり、一発で相手の当たり牌を引いてきたりします。
今局後の上家さんが心配です。
他家の捨牌を見てみましょう。
北家捨牌
園田さんの対面の北家ですが、手出しはで、これはピンズの一色手(ホンイツかチンイツ)と見ていいでしょう。
あとは相手の役牌やピンズの何を鳴いたのかに注意して進めたい所です。
北家の手牌は
北家手牌
西家の捨牌は
西家捨牌
この捨牌はあまり特徴がないと思われるかもしれませんが、捨てられている数字に注目すると9、8、7、8、5、6、と真ん中(5)から上の方(789)ばかりが切られていて、下の三色同順狙いで進めているのが見えます。
西家の手牌は
西家手牌
123の三色を目指している手牌でした。
今回のまとめ
・イーシャンテンでオリられずツモ切った牌でロンされる時はあまりツキがない時(テンパイから放銃はまだマシだが、イーシャンテンからは良くない)