元メンバーの麻雀戦術と打ち方講座

元メンバーの麻雀講座と独り言

配牌からの構想#6

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今回も「麻雀の匠」木原浩一#8の内容に沿ってお送りしています。
ネタバレしたくない方は、先に動画を見てからこちらを見るのをおすすめします。


https://youtu.be/fXLuMQ0na40
↑動画はこちら


前局は木原プロと対面(トイメン)の二人テンパイで流局でした。

六萬七萬八萬赤五筒七筒六索七索七索七索八索 ポン八筒八筒八筒南家手牌

四萬伍萬六萬四筒五筒六筒七筒八筒三索三索六索七索八索 ドラ三索北家手牌

四家の持ち点は

東家 18400(木原プロ)

南家  9400

西家 31400

北家 39800

 

今回は南3局1本場、東家の配牌から。

一萬四萬七萬七萬一筒六筒六筒二索赤五索五索七索南發 ドラ七萬


前局は四家の捨牌やツモ牌の来方から典型的なトイツ場だと言いました。
配牌を見ても3トイツあり、1mと4mと7m、2sと5sがありスジの牌が多い印象があります。
トイツ場ができるしくみを知っていると理解できますが、トイツ場ではスジの牌が一人に集まりやすい傾向があります。(スジトイツ)
この手牌でアガリを取るにはチートイツや字牌などを重ねてポンするなどしたトイトイくらいしか思いつきません。

トイツ場ではトイツ手(チートイツ・トイトイなど)を狙うとも言いました。
トイツ系の手役には三暗刻四暗刻三色同刻などもありますが、これらの役はトイトイ狙いの時にできる副産物的な役で、トイトイを作ろうとしたらたまたまできた、といった立場の役になります。

トイツ手を狙う際に大切なのは重なりやすい牌がどれか?山に残っている牌がどれか?を考えることです。
重なりやすい牌=真ん中ではなく端(1、9)に近い牌か字牌の二つ。
真ん中(5)に近いほどタンピン(タンヤオピンフ)などで使われやすく、他家に持たれている可能性が高い牌になります。

重なりやすさで言えば基本的には5<4と6<3と7<2と8<1と9<字牌、とこの順番だと意識しておきましょう。(これは場によって変わる、マンズ・ピンズ・ソーズの色やドラかなどで毎局変化する)

では実際の木原プロの手順を追ってみましょう。

 

一巡目ツモ発  打1m

二巡目ツモ8m 打1p

三巡目ツモ5m 打2s

四巡目ツモ中  打南

五巡目ツモ8m 打中

で、こんな手牌になりました。

四萬伍萬七萬七萬八萬八萬六筒六筒赤五索五索七索發發 東家手牌

この手牌から発ポンで発・赤・ドラ2の12000点はすぐ思いつきますが前局からのトイツ場の影響もありここはトイツ手狙いで良さそうです。
そこでトイツ手狙い、つまりチートイツかトイトイのどちらを狙うのか?ですが、それは鳴きやすい牌かどうかで判断するといいでしょう。

数牌の中で3と7はタンピンにもチャンタ系にも使える便利な牌です。
345や567などのメンツを構成したり、123や789のメンツ、33や77のトイツにも333や777のアンコでも使えます。
5の牌は赤牌にもなるくらい、メンツを組むのに便利な牌で、3~7がくっつけば有効牌になります。
4と6の牌も5に準ずるくらいメンツを組むのに便利な牌です。

 

つまり、3~7の牌は他家に使われやすい牌で、なかなか捨てられることの少ない牌だとも言えます。
2と8は234に5を引くと2が切られたり、678に5を引くと8が切られたりと、振り替わりで切られるケースも出てくる牌になります。
1と9はメンツを組む時に123や789の1通りしかなく、チャンタ純チャン・ホンロウや清老頭国士無双くらいでしか価値の上がらない牌になります。
つまりメンツになりにくく、1や9の価値が上がるケースもあまり多くないわけです。

字牌は数牌よりシュンツにならない分、トイツ、アンコ、カンツの3通りでしか手牌では使えないことになります。
手牌で使いづらいということはつまり、他家から切られるケースが一番多くなるのが字牌だということです。(もちろん、場によって字牌の切られやすさも変わる)


この鳴きやすさにおいても、基本的には5<4と6<3と7<2と8<1と9<字牌、となるわけです。
この鳴きやすさで上位にある牌が多ければトイトイ、少なければチートイツにするのが良いと言えます。

ではもう一度、木原プロの五巡目の手牌を見てみましょう。

四萬伍萬七萬七萬八萬八萬六筒六筒赤五索五索七索發發 東家手牌

手牌のトイツは7m、8m、6p、5s、発の5つで、8mや発は比較的鳴きやすい部類ですが、5s、6p、7mの三種は鳴きづらい部類に入ります。
5分の3が鳴きづらい牌なのでここはトイトイ狙いにはせず、チートイツ狙いで進める方が良いでしょう。


実際の手順は五巡目に中を切った同巡、上家から出た発をポンして打8m。

四萬伍萬七萬七萬八萬六筒六筒赤五索五索七索 ポン發發發 ドラ七萬


次巡ツモ赤5p  打6p

次々巡ツモ1p  ツモ切り

その直後下家から7p切りリーチが入ります。
その捨牌は

 五筒四索六索二萬北七索南家捨牌
 九索七筒リーチ



この捨牌を見て気づくのは5p、4s、6sからの切り出しで字牌がほとんど切られていなく、チャンタ純チャンが最初に浮かびます。
他にはチートイツあたり。
最後の手出しリーチ宣言牌の7pは手牌の関連牌で手牌を考えるヒントになるだろうということです。

第一打が5pで宣言牌が7pにつき、5778pから78pの6-9p待ちや最初にチャンタと決め打ちして799pと何かとのシャンポン(シャボ)待ちなども考えられます。(真ん中から切れるため安全に進められる)
宣言牌の7pについてですが557pの形は第一打の5pを切っているので否定され、667pも同様、788pならリーチ宣言牌は8pになっているはずです。(チャンタ狙いなら789pにしたい)
そうすると799pならチャンタも残って端(1と9)の待ちにつき出アガリ(ロン)の確率もある程度あります。

下家リーチがシャンポン待ちなら、9pを使ったシャンポン待ちの相方として下家がチャンタ狙いであれば字牌、特に下家にとっての役牌、南や三元牌(白・発・中)で放銃してしまわないようにしましょう。


では実際の手順に戻ります。
下家リーチの一発目に対面(トイメン)が9pを切るとロンの声。
開けられた手牌は

九萬九萬九萬一筒二筒三筒九筒九筒七索八索九索中中 ロン九筒 ドラ七萬

のリーチ・一発・中・チャンタの満貫のアガリでした。


放銃した西家は

三萬四萬二筒三筒三筒四筒五筒六筒八筒八筒八筒四索四索 西家手牌

北家の手牌は

七萬九萬二筒二筒三筒四筒七筒七筒一索一索三索五索五索 北家手牌


と、北家の手牌は4トイツでトイツ場の影響がまだ大きいのがわかります。


今回のまとめ

・トイツ場では一人にスジの牌が集まりやすい(スジトイツ)

三暗刻四暗刻などはトイトイ狙いの際にできる副産物(トイツ場ではチートイツかトイトイ狙い)

・トイツ手を狙う時は牌の重なりやすさを意識する

・重なりやすさは基本は5<4と6<3と7<2と8<1と9<字牌

・鳴きやすさも基本は5<4と6<3と7<2と8<1と9<字牌

・チートイツとトイトイの境界線は鳴きやすさ

 

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