元メンバーの麻雀戦術と打ち方講座

元メンバーの麻雀講座と独り言

配牌からの構想#5

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今回も「麻雀の匠」木原浩一#7の内容に沿ってお送りします。
ネタバレの内容になるのでネタバレが嫌な方は先に動画からご覧ください。

https://youtu.be/gHO_Li1prbo
↑動画はこちら

前局、上家がこの手をツモアガリました。

三萬三萬四萬四萬七萬七萬六筒七筒七筒六索六索七索七索 ツモ六筒 ドラ七萬

ツモ・タンヤオ・チートイツ・ドラ2の3000-6000。

南2局、南家

東家 41300

南家 16900

西家 10900

北家 30900

配牌は

六萬七萬九萬七筒七筒六索七索七索八索九索白發中 ドラ三索

 

配牌だけを見るとピンフと678、789の三色同順が最初に見えます。
ただその三色狙いの場合、頭がなくなるためどこかで頭を作る必要があります。
あとは三元牌のどれかを重ねた1000点の選択もあります。(トップ目が親につき)

それを踏まえた上で、ツモ牌と捨牌を追ってみましょう。

一巡目ツモ1m  ツモ切り

二巡目ツモ8p  打白

三巡目ツモ7s  打中

四巡目ツモ2p  打発

五巡目ツモ7m  打2p

六巡目ツモ6m  打9m

この六巡目の9m切りの前の手牌を見てみましょう。

六萬六萬七萬七萬九萬七筒七筒八筒六索七索七索七索八索九索

 

ここまでのツモ牌と六巡目時の手牌を見比べて、少し違和感を持たないでしょうか?

6mや7mが縦に重なっている(トイツ)のに、横(シュンツ)になる5mや8mを一枚も引いていません。
それと同様に7pがトイツなのに6pや9pを引いていません。
ソーズにしても1つシュンツが最初から完成しているものの、横の5sや8sを一枚も引いていません。

これがいわゆるトイツ場でのツモ牌の来かたになります。
シュンツになる5m、8mを引かず、6mや7mのターツの牌が縦に(トイツやアンコ)重なっていく現象です。

他家を含めた捨牌を見てみましょうか。

 東家捨牌北九筒中八索四索二索

 南家捨牌一萬白中發二筒九萬

 西家捨牌北九筒發南九萬一筒

 北家捨牌九筒發中九索九索一索

四家の捨牌を見比べて欲しいのですが、東家と西家の北、東家、西家、北家の9p、南家、西家、北家の発、東家と南家と北家の中、南家と西家の9mなど、何組も同じ牌が切られています。

こんな捨牌が典型的なトイツ場の捨牌になります。
こんな捨牌の時がトイツ場で、シュンツがなかなか完成しにくくなって、トイツやアンコができやすくなります。

トイツやアンコができやすくなる=トイツ手、つまりチートイツやトイトイ狙いに適した場だということです。

これを頭に入れた上でもう一度6巡目の手牌を見てみましょうか。

六萬六萬七萬七萬九萬七筒七筒八筒六索七索七索七索八索九索

この南2局がトイツ場とすると、トイツ手狙い、つまりチートイツかトイトイ狙いにすると、ピンフや三色狙いとはまったく逆の狙いになるのがおわかりになるでしょうか?

おそらく雀歴何十年の方でもここを間違える人はいますし、プロの方でも場が見えていないと感じる方は何人もいらっしゃいます。

ここは9m切りではなく、個人的には6s切りで三色同順ピンフを見切るのをおススメします。
6mと7mと7pと7sで4トイツの6s切りのチートイツ決め打ちが自分の一打です。

7mの外側(端に近い側)の9m、7pの外側(端に近い側)の8p、7sアンコで外側の8s、9sは他家は使いづらく、待ちにするにも良く、山にも残っているだろうと判断します。
ですのでここで678、789の三色同順は狙いません。
自分ならここはチートイツ本線で進めます。

 

では実際の木原プロの手順を追ってみましょう。

七巡目ツモ4p  ツモ切り

八巡目ツモ8p  打9s

九巡目ツモ2s  ツモ切り

十巡目ツモ8m  打7p

打7pでこの形

六萬六萬七萬七萬八萬七筒八筒八筒六索七索七索七索八索

一見、678のタンピン三色イーぺーコーまである形に見えますが、6-9pを一枚も引いていません。

自分ならこの手牌

六萬六萬七萬七萬八萬七筒七筒八筒八筒二索七索七索八索


7p切りの同巡、対面の北家からリーチが入ります。

九筒發中九索九索一索
一筒一索四索東

あとは四家の捨牌をよく見てみましょう。

 北九筒中八索四索二索東家捨牌
 白三筒九萬三萬四索

 一萬白中發二筒九萬南家捨牌
四筒九索二索七筒一索


北九筒發南九萬一萬 西家捨牌
九索西八萬七萬南

北家の捨牌19字牌からの切り出しで待ちは絞れないものの、タンピン狙いであろうと推測できます。
捨牌全体から2sが三枚(うちドラ表示牌1枚)、4sが三枚見えていて、特に対面の北家リーチ一巡前の4s切りが非常にひっかかります。
ドラ隣の2sと4sが三枚ずつ見えているにもかかわらず、ドラそのものが見えていない+リーチ直前の4s切りでドラが対面にトイツ以上で固まって入っているんじゃないか?と推測ができるわけです。(ドラが一枚なら34sと使えるから)

これらを合わせて対面はタンピンのドラトイツ以上で入っている手ではないか?となるわけです。(もちろん、リーチ・タンヤオの可能性も)


では木原プロの手順に戻ります。

十一巡目ツモ1s  ツモ切り

十二巡目ツモ東  ツモ切り

十三巡目ツモ南  ツモ切り

十四巡目ツモ1m ツモ切り

十五巡目ツモ中  ツモ切り

十六巡目ツモ赤5p 打7m

その同巡、対面の8pをポン打6mテンパイ。

ポンした手牌は

六萬七萬八萬赤五筒七筒六索七索七索七索八索 ポン八筒八筒八筒 ドラ三索

タンヤオ・赤の2000点テンパイ。

次巡ツモ1s、ツモ切りで流局となりました。

対面のリーチは

四萬伍萬六萬四筒五筒六筒七筒八筒三索三索六索七索八索 北家最終形

 

のタンピン・ドラ2のフリテン3-6-9p待ちでした。

 東家手牌二萬伍萬八萬八萬二筒三筒五筒六筒赤五索五索八索東發


 西家手牌二萬赤伍萬伍萬二筒二筒三筒六筒三索三索五索五索六索六索


と、西家もトイツ手でトイツ場の傾向が強いのが見てとれます。


今回のまとめ

・ツモ牌の引き方でシュンツ場かトイツ場かを判断するひとつの材料になる(ターツがうまる=シュンツ場、ターツが縦に重なる=トイツ場)

・四家の捨牌でカブリが多ければトイツ場の傾向が強い

・トイツ場と判断したらトイツ手狙い(チートイツかトイトイ)

・ドラ隣が何枚も切られる、リーチ直前に隣が切られるのはドラトイツ以上で持たれているサイン

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